トイレが近い 尿が漏れる
「トイレが近い」「トイレに行く回数が増えた」「尿が漏れる」といった症状は,本来的には泌尿器科領域の病気で見られる症状です.近年中高年女性に慢性的に認められる頻尿や尿失禁などを来す病態に対して「過活動性膀胱」という病名が使われています.
更年期の女性には,このような尿症状を認める機会は比較的多く,閉経してからの期間が長くなるにつれて増える傾向があります.
「過活動性膀胱」の原因としては,加齢による尿道括約筋の弛緩や膀胱を司る自律神経系の失調などが考えられています.これらの症状は,一般的な更年期障害とは発症時期に多少差がありますが,泌尿器科だけでなく婦人科においてもこれらの症状に対する対応は可能です.しかしながら,「尿がきわめて出にくい」「1回の排尿では,まだ膀胱内に残尿が多い」というような状況が続く場合は,泌尿器科を受診され,精査することをお勧め致します.