理事長ご挨拶

日本女性医学学会 理事長 3期目のご挨拶

一般社団法人日本女性医学学会
理事長 若槻 明彦
2021年11月吉日

2021年11月6〜7日に大阪で開催された第36回日本女性医学学会会期中の理事会で理事長の再指名と承認を受けました。これまでの2期4年間、本学会の活性化と質的向上を目標に努力してきました。どの程度、貢献できたかはわかりませんが、おかげさまで現在、4200名を超える会員数にまで増加しております。今回、さらなる1期2年間の理事長を任されましたので、今後の本学会の方向性を正しく導く責務があり、これまで以上の重責に身の引き締まる思いであります。

最近の重大なニュースは昨年、前理事長の水沼先生がご逝去されたことでした。水沼先生は本学会の前身である日本更年期医学会から10年間以上にわたり理事長として手腕をふるわれ、強い指導力で本学会を牽引していただきました。先生の多くの功績の中でも特筆すべきは、日本更年期医学会の名称を日本女性医学学会に改名した事で、このことは極めて大きな出来事だったと思います。当時、学会名称変更には賛否両論あり、これからの時代を考えて、更年期のみならず女性の一生のQOLを考えるべきという意見や、更年期・閉経は残すべきなど様々な意見があり、委員会を複数回開催し、熱い議論がなされました。最終的に水沼先生が決断され、2011年に日本女性医学学会の名称に変更され、現在に至っているわけですが、その後の会員数や学術集会の参加者数の増加から見ると、名称変更が本学会の発展に繋がっていることは明白です。また、日本産科婦人科学会の以前のサブスペ学会としては、日本周産期・新生児医学会、日本生殖医学会、日本婦人科腫瘍学会の3つでしたが、2014年から日本女性医学学会が4つ目のサブスペ学会に認定されたことも本学会が活性化している大きな要因です。このように、水沼先生は本学会の創始者として多大なる貢献をしていただきました。私の使命は水沼先生のご遺志を継いで、本学会をさらに発展、活性化させることだと考えております。また、水沼先生が病院のベッドでご逝去される直前まで執筆されていた著書「基礎から学ぶ女性医学」は本学会のバイブルで、私自身も大切に保管しております。

本学会の過去2年間を振り返ってみますと、全てが新型コロナウイルス感染症一色でした。ほとんどの事業が新型コロナウイルス感染症の蔓延で通常とは異なる運営を余儀なくされました。昨年の春から夏頃にかけては、全国の学会の委員会や学術集会のほとんどが3密制限のためにweb開催となり、対面での開催がほとんどできませんでした。我々の日本女性医学学会でも同様の環境下ではありましたが、一昨年の11月、東京で開催された学術集会は他学会に先んじていち早くwebと対面のハイブリッドで開催されました。これまで活動制限されていた先生方が、久しぶりに会い、嬉しそうにお話しされていたのが印象的でした。また、今年大阪で開催された学術集会では、トータルで2,700名以上の参加者と大盛況で、なかでも対面参加者が500名以上と予想よりもかなり多く、対面の重要性を改めて感じました。また、コロナ禍の影響で2020年は専門医試験を行うことができませんでしたので、2021年は感染防止のための試験方法について委員会で様々議論して、最終的に2年間まとめてCBT方式を導入して行うことができました。今後の専門医試験についても同様にCBT方式で行いたいと考えております。

今後の学術集会のあり方については十分に検討する必要がありますが、会員からのアンケート調査ではアフターコロナ時代においてもハイブリッド開催希望が圧倒的に多数で、これからの学術集会の開催方法を示唆する意見だと思います。また、この2年間の経験から、webでのメリットも多くあることが判明しており、今後、学術的内容の充実を中心に、できるだけ会員の皆様のご希望に沿える方法を模索していきたいと考えております。

最近、とくに日本女性医学学会のニーズが高まっているのを実感しております。これも全て会員の皆様のおかげです。現在、本学会は極めて重要な時期にあると考えております。これからも本学会の目標である「女性の一生におけるトータルヘルスケア」を目指して皆様とともに歩んでいく所存です。至らぬ点も多々あるかと存じますが、今後とも、ご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。